日本国尾辻 秀久|おつじ ひでひさ|
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尾辻秀久

■ドミニカ問題 

予算委員会議事録(抜粋)平成15年10月

○委員長(片山虎之助君)
 ただいまから予算委員会を再開いたします。
 予算の執行状況に関する調査を議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。尾辻秀久君。

○尾辻秀久君
 私の最後の一問にします。
 ドミニカ移住の際に、特にドベルヘ、ネイバですが、移住地についての事前の調査がなされたのか、なされたとすればどのような調査報告がなされたのか、お尋ねをいたします。

○国務大臣(川口順子君)
 ドミニカの移住募集に当たりまして、政府は当時、数回にわたりまして調査団を現地に派遣をしております。全体のうち、その移住をする方の募集の前に調査ができたところがほとんどですが、そうでなかったところが二つ。ただ、そこの場所についても、その移住者の募集前に現地の公使館からは入植地の情報を得ていて、ほかにドミニカ政府からも資料、情報の提供を受けております。そうした調査の結果、幾つかの、三つの地域については移住にふさわしくないということで外したという経緯がございます。
 それで、調査の内容でございますけれども、それぞれ概要で一つ一つ申し上げるということであれば申し上げますけれども、例えば入植をしたダハボン地区、浸水対策、かんがい施設の整備が必要であるが、土壌は埴土及び埴壌土、石灰分に富む。入植をしたコンスタンサ地区、盆地であるがため排水が悪いが、土壌は暗褐色の埴土で腐植に富む。入植をしたネイバ地区、乾燥と炎暑の半砂漠性の地区で、土地は石灰岩の破片より成る転石をやや多く含むが、農耕に支障なし。表土深く地味良く、水さえあれば作物はでき、極めて有望な地区。水路は既にあるが、将来の水不足を考え、さらに水路を計画中。
 あと幾つかございますけれども、必要でございましたら全部申し上げます。

○尾辻秀久君
 私はドベルヘ、ネイバについて特に報告をしてほしい、答えてほしいと申し上げました。

○国務大臣(川口順子君)
 ネイバは先ほど申し上げましたので、ドベルヘ地区、乾燥と炎暑の半砂漠性の地区で、土地は燐酸及び置換性に富み、水さえあれば豊穣な土地になる。かんがいが農業生産のすべてを支配し、大規模かんがい工事を実施中、概要はそういうことでございます。

○尾辻秀久君
 当時のドミニカの吉田大使が藤山大臣にあてた報告書があります。最後の方に何と書いてありますか。

○国務大臣(川口順子君)
 この書簡が入植候補地の調査結果についての書簡のことをおっしゃっていらっしゃるんでしたら、ちょっと現物を今手元に持っておりませんので、最後のところで何が書かれているかということを私は今の時点では承知しておりませんけれども、調べて報告をさしていただきたいと思います。

○尾辻秀久君
 さっきからの話というのはずるいんですよ。一番いいところの報告を大臣は読んだんです。
 今私が申し上げた、時の吉田大使が藤山大臣にあてた報告の最後に何と書いてあるか、読んでみます。
 結局、移住者が数か年定着してみなければ実際のところは分からないのであって、余り細かい点、例えばドベルヘの土地に塩分があるとの点を強調せられることは移住者に不安を抱かしめるおそれあり。この点、ドミニカは天国なりとのイリュージョンを抱かしめると同様、弊害ありと思われるから、この辺移住者に対し本省担当官において要領よく御説明相なるよう特にお願いする。
 こう書いてあるじゃないですか。どうですか。

○国務大臣(川口順子君)
 先ほど申しましたように、その手紙については調べたいと思いますけれども、ドベルヘについての塩分を含んでいるかどうかということにつきましては、現在、訴訟の争点の一つになっていると承知を私いたしております。当方としては、これが農業ができない土地であったというふうには承知をいたしておりませんけれども、今、先生が読み上げられたところについては現物に当たってみたいと思います。

○尾辻秀久君
 大使が大臣に塩分があると書いているじゃないですか。なぜそれを認めないんですか。

○国務大臣(川口順子君)
 現物に直接当たってみたいと思います。私が今、このお話があるということで勉強をした範囲では、当方はそういうふうには考えていないという話を聞いております。

○尾辻秀久君
 昨日通告をしたのに、何でそんな答弁になるんですか。しかも、大使の手紙に書いてあることをなぜ認めないんですか。もう一回答えてください。

○委員長(片山虎之助君)
 川口外務大臣、しっかり答えてください。

○国務大臣(川口順子君)
 繰り返しになりますが、手紙自体というのは私は現物を承知をいたしておりません。このことについて私が受けました説明、これは昭和そもそも三十年代のことでございますので、現物に当たってその手紙を見たいと思っております。

○尾辻秀久君
 とにかく、そういうずるい答弁はありません。ちゃんと答えてください。
 しかし、まあここで頑張ってももうそれ以上答えないんでしょうから、最後に申し上げておきます。
 これが外務省がやったことなんですよ。移住地の土地に塩分があることを知りながら、何と言ったか、カリブの楽園と言って連れていったんですよ。それで、二けたに及ぶ自殺者を出したんじゃないですか。少しは申し訳なかったと言っていいんじゃありませんか。要領よく説明をしてくれなんて、塩分があることを隠して要領よく説明しろと書いているじゃないですか。これ、ちゃんと認めてほしいと思います。
 最後に、外務大臣、何か言ってください。

○国務大臣(川口順子君)
 ドミニカの植民の件につきましては、今年の初めに委員から御質問があったことをよく覚えておりますけれども、今、裁判が係属中でございまして、今の塩分の点については、現物は当たってみますけれども、正に争点の一つだというふうに承知をいたしております。そういったことも頭に十分に入っておりますけれども、取りあえず私としては現物を見てみるというのがまず先決であるというふうに思っております。

○尾辻秀久君
 私も、現地に行ったんですよ。辺り一面、塩吹いているんですよ。行った人は、雪が降ったかと思ったと言うんですよ、南の島に。何にも生えていませんよ。草が生えていて、草ちぎってかじったら、生えている草をかじって、口じゅうが塩だらけになるような、そんな草しか生えていないところですよ。
 大臣、それじゃ、最後にお願いしますが、現地、見に行かれますか。そのぐらいは言ってください。

○国務大臣(川口順子君)
 これ、昭和三十年代の初め、三十一年から三十四年にかけて移住が行われたことでございまして、これは五〇年代の終わりの話、後半の話になりますので、今から五十年以上たっているときの話でございます。したがいまして、今、私が現地を訪れたとして、五十年前の状況を今の時点で私としては知るということは難しいかと思いますけれども、取りあえずそのときの情報、これについては現物に当たって調べてみたいというふうに思います。

○尾辻秀久君
 五十年たったら農耕できた土地が農耕できなくなったり、農耕できない土地が農耕できるようになったり、五十年でそんなに土地が変化しますか。そして、昔のことだからいいみたいな話はやめてください。それは無責任です。
 これ、以上言って、質問は終わります。

尾辻秀久

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